よくある「便秘」の症状
◎便通が3日以上ない
◎便が硬くて量が少なく、ウサギのフンのようなコロコロとした便
◎残便感がある、スッキリ感がない
◎腹痛、腹部膨満感、食欲不振などの症状がある
◎肌荒れ、肩こり、イライラなど、全身に影響がある
◎便秘と下痢を繰り返す
便秘の原因
便秘は、以下のようなものが原因となり引き起こされます。
■不規則な生活
■水分をあまりとらない
■ダイエットをしている
■仕事や人間関係などのストレス
■運動はほとんどしない
■女性ホルモンの作用
女性ホルモンのひとつ「黄体ホルモン」がからだに水分や塩分をためこむように指示を出し、大腸の腸壁から便の水分が吸収されて便が硬くなるケースがあります。
また、「黄体ホルモン」は妊娠したときに、流産しないように子宮筋の収縮を抑制するはたらきもあり、それが腸にも影響してぜん動運動を低下させます。
特に「黄体ホルモン」が多く分泌される月経の前や妊娠初期には便秘になりやすいです。
便秘の種類
[弛緩性便秘]=大腸の運動が低下して便秘になる
腸管の緊張がゆるんでしまい、ぜん動運動が十分行われないため、大腸内に便が長くとどまり、水分が過剰に吸収されて硬くなるタイプ。
便秘の中でも頻度が高く、女性や高齢者に多いです。
おなかが張る、残便感、食欲低下、肩こり、肌荒れ、イライラなどの症状も起こります。
運動不足、水分不足、食物繊維不足、腹筋力の低下、極端なダイエットなどが誘因に。
[けいれん性便秘]=大腸が過緊張して便秘になる
交感神経の過度の興奮によって腸管が緊張しすぎてしまい、便がうまく運ばれずに、ウサギのフンのようなコロコロとした便になるタイプ。
食後に下腹部痛、残便感などの症状があることも。
また便秘と下痢を交互にくり返すことも多いです。
精神的ストレス、環境の変化、過敏性腸症候群などが誘因になります。
[直腸性便秘]=直腸に便が停滞して便秘になる
便が直腸に達しても排便反射が起こらず、直腸に便が停滞してうまく排便できなくなるタイプ。
高齢者や寝たきりの人のほか、痔や恥ずかしさなどにより排便を我慢する習慣がある人に多いです。
危険な便秘に注意!
大腸がん、腸管癒着などの器質的な原因があって、消化管(小腸・大腸)に通過障害が起こっている状態です。
血便、激しい腹痛、嘔吐などがあれば、すぐに専門家へ相談しましょう。
また、このような便秘では腸管穿孔を起こすおそれがあるので下剤を使用してはいけません。
便秘治療法について
便秘は身体の不調が現れているサインです。
「便秘なんかで…」と放置せずに、便秘が長期間続く場合や繰り返し起こる時は早期の受診が便秘に悩まない生活を手に入れる一歩になります。
便秘が起こる原因は人それぞれなので、お一人お一人に合わせた治療をしていきます。
当院では、全身のツボを使い自律神経や、ホルモンバランスを整え身体に元々備わっている自然治癒力を高めていきます。
さらに腸管の異常な収縮を抑え、血行障害を改善していきます。
鍼灸治療は、内分泌ホルモンと筋肉の両面から働きかける事で、便秘を改善できるのです。
治療を続けていきますと、服用しているお薬の量が無理なく徐々に減り、最終的には離脱することが可能です。