ヘルニアについて
ヘルニアと聞くと、なんとなく腰に痛みが出る病気だとイメージする人が多いことでしょう。
体の中心を背骨が通っていますが、この背骨は24個の椎骨と呼ばれる骨が積み重なり形成されています。
それぞれの椎骨の間でクッションの役割を果たしているものが椎間板と呼ばれるもので、これは円盤状の軟骨です。この椎間板が老化や運動などにより、本来の位置からはみ出してしまった状態を、椎間板ヘルニアと呼んでいます。
ヘルニアの症状
はみでた部分が神経を圧迫すると、痛みやしびれなどの症状が発生します。五十歳代をピークに、男性は女性の約2倍の確率で発症するとされています。
具体的な症状は、どこの部位で発生するかにより異なります。
一般的には痛みやしびれなどですが、腰椎の場合には、腰やお尻の痛み、坐骨神経痛によって足の痛みや痺れが発生します。場合によっては筋力低下により歩行困難になることもあるでしょう。
神経の圧迫が進むと尿が出にくくなったり、便秘がちになることもあります。
原因は加齢による椎間板が老化することであり、腰を曲げて重いものを持ち上げたり、体をひねるなどの動作が引き金になることがあります。
日々の動作で腰に負担をかけないように注意しましょう。
よくある「椎間板ヘルニア」の症状
◎ 腰痛でつらい
◎ おしりから足にかけてしびれ感がある
◎ せきやくしゃみで腰に激痛が走る
◎ 同じ姿勢でいるのがつらい
◎ 足の一部の感覚が鈍い
◎ 腰が痛く、洗顔がしにくい
なぜヘルニアになってしまうのか?
まず、「ヘルニア」とは体の器官の一部が飛び出している状態のことを言います。
椎間板ヘルニアは、椎間板が飛び出しているということです。
その飛び出した部分が神経を圧迫し、痛みが生じる原因となります。
椎間板はほとんどが水分でできていますが、年をかさねていくにつれ、水分と弾力が失われ、厚みがなくなっていきます。
すると、特に身体で負担のかかりやすい首や腰で、ヘルニア症状が起こってしまいます。
原因は大きく分けると加齢によるものと、身体に過度の負担がかかることです。
背骨のクッションの役割をしている椎間板は20歳を過ぎたあたりから次第に衰えてきます。
するとちょっとした衝撃でも椎間板をおおっている線維輪にひびなどが入ってしまいヘルニアを引き起こしてしまいます。
特に日常生活で腰に負担がかかる仕事に従事している人や、仕事で長時間座っている人などは、背骨が歪みやすくなり、歪んだ背骨に集中して圧力がかかります。
日頃から姿勢が悪い人も椎間板ヘルニアには注意なければなりません。
足を組んだり横座りなどは背骨に大きな負担をかけてしまいますので、体に歪みを作るような姿勢も要注意です。
椎間板ヘルニアに対する治療法は?
灸治療の椎間板ヘルニアに対する効果は歯の知覚過敏のように痛みに敏感となっている神経の鎮静や血流の改善、筋肉が固くなり圧迫されてしびれている神経、体を守ろうとして固くなり痛めてしまった筋肉を改善したり、体の土台である骨盤のゆがみを改善して行きます。
また、椎間板ヘルニアの場所だけでなく、まずはお身体全体を診ていき、痛みにより崩れてしまった自律神経のバランスを整えていきます。
そして、疲労して緊張している筋肉や椎間靭帯の周辺に施術することによって、背骨を支える筋肉と椎間どうしの緊張が緩み、椎間板にかかる負担を減らします。
椎間板ヘルニアにより出る症状(坐骨神経痛や足のしびれなど)も同時に治療することで、お身体で負担になっている不調も徐々に減らしていきます。